夏宵

記念日 夕凪 君の孤独にキス
さらさら さら あなたを想って
なびく髪が愛おしくて心地良くて
舞う花びら 夏の風に航海

キャミソール 裸足 月は猫の爪
心縛るステディリング
冷えた指やわらかく握って
響くヒール 階段は終わらない

幼い頃よりヘビーワーカー
いつかの交差点で語った夢に
嘘はなくて でも信じない
…太陽が、欠けてゆく

メールに花束 愛する人を知り
ここはもう旅の途中
気づいたら君は片翼の天使
捨てられず 得られない空のたまご

異国語 夕立 君と最後のキス
ぱたぱた ぱた 車窓打つ涙
さよならは言わず 誰のため?
お祭りの夜 この世を照らすどんな星も

あなたには勝てない
自分の言葉は、いつでもどこか実話。
ひとつひとつが世界と密接にリンクしている。
一緒にいた夏と、一緒にいなかった夏の凝縮された空間。
別れは簡単にはやってこない。
だから、簡単には取り戻せない。