フラジール

木洩れ陽はとても眩しくて
すこしだけ 痛い

世界はふわふわとつかめなくて
あなたを想う時間だけが
私の小さな心の中で
確かなものになっていく

すべてを見せてしまうことは
いつだって 怖くて

ふたりで過ごす休日も
追いかけているはずの夢も
触れるだけで消えそうで

「ねぇ 誰よりも好きだよ」
あなたにはわかってほしい
ここにいる私のことを

銀色の季節が訪れて
何もかも閉ざされてしまっても
続いていくこの気持ち
壊れそうなこの気持ち

私は生きている
あなたと生きていく
人間はこわれもの。
人間が持つたくさんの気持ちもこわれもの。
信じられるのは、自分の気持ちだけ。
目に映る現在だけは、いつも変わらずここにある。