少年

君を見つめていた
僕にはない翼を
精いっぱいに広げて
大地という空を翔ける
君を見つめていた

そこは陽だまりの中
やわらかいぬくもりの中
静かで大きな愛の中

真っ白な風を浴びて
僕は探していた
自由という名の逃げ道

走り続けたその先に
待っていた宝物は
この世にひとつしかない輝き
限りなくすんだ少年の瞳

透明な季節を越えて
僕らは探している
孤独にも似たせつなさ
自由という名の不自由を
友人の憧れの人を「少年」と呼んでいた。
彼はサッカー選手で、頭が良くて、背が小さくて。
なにげに触れる機会が多かった彼を見つめる、
大事な友人を描いてみました。